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第10回「線路に散ったゴミクズ」

2003年1月
それは一瞬のことだった。
一人の少年が電車の走る線路に飛び込み、電車に激突!
一瞬でその命を落としたのだった。

・・・なぜ、なぜこんな悲劇が起こったのか。

これはそのときの出来事を、わたしのつたない文章で綴る、悲しみの物語である。

少年は漫画が大好きだった。
本屋に行っては漫画の本を手に取り、欲しそうな表情を浮かべていた。
普通ならそこでこの漫画本を手に取りレジに行き、お金を払うところだが、少年は違っていた。
そんなことならみんなと一緒だ。
他人と同じことはしたくない。
僕はみんなとは違うんだ。

そう、少年がみんなと違っていたのは、その本をお金を払わずにちょうだいするということだ。
世間でいう万引き。
少年は万引きをすることでこの本を手に入れている、万引きの常習犯だった。

万引き。
若い少年には誰もが経験する通過点。
普通にものを買うのなら誰にでも出来る。

しかしお金を払わず自分のものに出来る万引きは、選ばれしものだけだ。
まさに若者の特権といえるだろう。

若者の象徴、万引きをする少年。
少年はいつもこう思っていた。

誰も僕を万引きでとがめることは出来ない。

僕は、僕は「少年法にまもられた未成年、少年様だからだ」。

そんな少年があるとき、ミスをしてしまった。

「きみ、ちょっといいかな?」

なんと、万引きしたところを本屋の主にみつかり、声をかけられてしまったのだ。

ばかな。僕は少年様なんだ。
この僕に、この男はなにを考えているんだ!

そう思ったに違いない。
当然のことさ。
少年は少年様なのだ。

それなのにこの店の主は名前を聞いてきやがる。

絶対に答えないさ。
どうせこのまま黙っていればなにもなかったかのように終わる。

少年に冷たく当たるなんて、大人がすることじゃないからさ。

ところが主は、なにも答えないのなら警察に連絡するという。

ふっ、冗談じゃない。
この程度で警察を呼ぶなんてバカバカしい。
万引きで警察を呼ぶなんてきいたこともない。

まして僕は少年だ。
少年にはみんなが暖かく見守ってくれるのが当然。
はったりさ。
警察なんてはったりさ。

ところが、警察官は2名やってきた。
そして警察署に向かうといって腕をつかまれた!

なんということだ。
こんなことがあっていいのか?

少年が手にしたのはただの漫画本である。

ぼくは、ぼくは間違っていない!

そう思い一目散に逃げ出した!
追いかけてくる警官!

どうしよう?
どうしたらいいんだ?

僕は少年だ。
少年様だ。
未成年だ。
汚れを知らない子供なんだ。

それを、それを、たかだか万引きで。

なぜだ、なぜだ!

警察になんかいったら、僕は自由ではなくなる。
いやだ、そんなのいやだ!

そんなとき、ふと目に留まったもの。
それは電車の遮断機だった。

少年にはそのとき、テレビのドラマで見た光景を思い出す。

逃げる犯人。
追いかけてくる警察官。
だが犯人は踏みきりの遮断機を越え、走ってくる電車に間一髪かすって警察の追ってを振り切る。

そうだ、これだ。
これなんだ!

そう叫び少年は踏みきりを越えた!
走ってくる電車。

なぜ少年はこんな危険なことをするのか?
それは万引きごときで捕まりたくない!

そう、少年は自由、自由をもとめた。
遮断機の向こうに、自由を見たのだ!

ところが、向かってくる電車の距離が普通より近いことを少年は気づかなかった。

電車が自分にぶつかる!

それは一瞬のできごとだった。
誰もなにもできない、少年にもなにもできない。
一瞬のできごとだった。

少年は、少年は・・・。
帰らぬ人となった・・・。

グスッ。
ごめん、思わず泣いちゃった。
わたしスリープデッドは、弱者のことになると涙腺が緩んでしまうので、思わず泣いてしまった。
ごめんね、これを読んでくれているみんなごめんね。

だってそうだろ?
万引きをした少年が電車に轢かれて死ぬなんて、

電車がかわいそうじゃないか?
汚いものを轢いてさ。

え?
少年に対して泣いてたんじゃないかって?

そうだね。
少年はかわいそう・・・
だなんて、言うわけないじゃん!

平気で万引きしたクズガキなんか、死んじゃってOK。
OKOK、エニシングOK!

俺は最初この「万引きしたクズガキが逃走中に電車に轢かれて死亡」というニュースを見て、笑いが止まらなかったよ。
だって万引きみたいな最低なことをしたクズガキが死亡だよ。
これで笑えないやつはいないよ。
最近笑えるニュースがなかったけど、まさに最高な気分だったぜ。

ところがその数日後、この本屋さんに非難の声が集中したため閉店を余儀なくされたと聞き、驚きを隠せなかった。

「子供が死んだのはおまえのせいだ」
「万引きぐらいこの年ごろの子供は誰でもやってる」
「警察を呼ぶなんてやりすぎ」
「店は責任をとれ!」
「この人殺し~!」

ということらしい。

あのさ、どう考えても万引きしたこのクズガキが犯罪行為を行ったからこうなったんだろう?
「他人のものをとることはいけないことだ」って、生まれたばかりの赤ん坊でも教えれば覚える。

そういうことだろうが。

店長さんが人殺し?
そういってわざわざ抗議に来たバカもいたそうだ。

「店はもっと気を使え」だとさ。

こういうガキに対して甘やかすからクズガキがのさばるんだよ。
わかんないのか!

電車に轢かれてかわいそう?
店長さんが警察を呼ばなかったらクズガキは死ななかった?

ば~か、万引きしなかったら死ななかったんだよ。
言っちまえば万引きして逃げるのに失敗して勝手に死んだ。

今回一番の被害者は、万引きはされるはクズガキが死んだために余計な手間はとらされた店長さんだ。

この店長さんはまじめに店を経営し、その店で万引きしたクズガキを警察につき渡した。
当然のことをしただけだ。

それを誤った行為だというその頭のクズっさにはあきれちまうぜ。

「店は子供のことを考えてくれないと」とほざいたおばはんがいた。
よし、わかった。
じゃああんたの家からものを万引きしてもなにも言わないんだな。
よ~し、理解したぞ!

万引きの被害で本屋さんはいま大変な思いをしていと聞き、俺は驚いている。
まじめに働くものが非難され、まじめに働かないクズガキがまもられる

聞いた話だが、今回被害に遭った書店の近くの店(商店街)では、今回のこの事件がよぎるため、また少年が死ぬのではないかと思い、思いやりで万引きを黙認することが増えたという。

・・・。
まじめに働いている人が損をして、クズガキが得をする。
お店の人たちのやさしさをなんとも思っていないクズガキども。

こんなクズガキ、さっさと死ねばいいのにさあ。
まったくこういう展開にしやがって、どこまでも今回死んだクズガキは迷惑かけまくりやがって。

立つ鳥は跡を濁さねえんだよ、クズガキ!

世の中理解不能なことばかりだが、唯一よかったのは(店側にはなんの落ち度もないのに)クズガキが死んだことに対する中傷で店を閉めようと思った店長さんに励ましのメールや手紙が多く寄せられ、それを見て店長さんは経営続行を決意したということだ。

やっぱり世の中捨てたもんじゃないなあと実感した。

このクズガキが死んだ現場では花を置いたり、手を合わせてゆく「大変心優しい」人々が後を絶たなかったそうだ。
まさにどんなクズでも死ねば仏ってか。
笑っちゃうぜ。

そんな側を走らされる電車。
まったくこんな万引きクズガキみたいな汚いものを轢かせられた電車には、同情しちゃうよ。
かわいそうな電車。
グスッ。
だめだ、涙が止まらない。

本当に電車さんには、かなしい物語だったね!

と、執筆しおわったら、なんと被害を受けた本屋さんが廃業するという話が舞い込んだ!
店長さんはずっと悩んでいたらしい。
事件の後も万引きをした学生がいたけど、今回の件が頭をよぎったため捕まえなかったと。
(信じられないことに、事件の後も万引きするクズガキがいたそうだ)

店長さんに非難の声を浴びせた数十人のクズはこの話を聞いてどう思うのだろう?
ざまあみろ、かわいそうな少年を死に追いやった責任を思い知れとでも思っているのだろうか?

まったくどこまでやさしいまじめな人が犠牲者になればいいんだ・・・。

死んだ後も色々迷惑かけまくりやがるこんなクズガキに花が贈られて、真面目に生きている店長さんが店をやめる。

どこまでこの国はガキに甘いのだろう・・・。

「今度は万引きのことなんて考えない仕事がしたい」
その店長さんの言葉が、俺の耳から離れない。

2003/06/18 スリープデッド
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