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無個性でいたい個性

 僕が中学3年生の時、ひとつの事件が起こった。
 クラスを仕切ってる(大昔風にいえば番長か)野郎が、音楽の時間に唄を歌うことを拒否したのだ。
 さあ、こうなれば大変だ。
 音楽の先生のピアノに乗せて唄を歌うことは、クラスでの死を意味する大問題になってしまう。
 だから誰も唄を歌わなくなった。
 そう、俺もその中の一人に・・・。
 次の音楽の時間も、そのまた音楽の時間も歌ってはいけない空気になってしまった。
 クラスで一番強いものが「歌うな」と言ったのだ。それを逆らうやつはバカな野郎だ。
 みんなそれをわかってるから、歌わない。いや、歌えない。

 当然このことは問題になり、担任の耳に入った(ちなみにこの担任は女の先生で、よくかわいがってもらったので印象深い先生だったなあ)。
 担任の先生は言う。なぜ歌わないのかと。
 でも、誰も答えない。いや、答えられないというべきか。

 しかし本当は担任の先生も知っているはずなんだ。クラスを仕切ってる野郎が歌うなといったからだということは。

 そこで担任の先生は、「どうすればいいのか? どうすれば歌えるようになるのか?」を作文に書いて提出するようにと。
 その作文のときに、クラスを仕切ってる奴、そしてその周りにいる奴がこう言った。

 今風の唄だったら、歌うのに。

 実はこれ、今回突然生まれた言葉ではなくて、あまりよく覚えてないのだけど、誰が最初に言ったのか忘れたけど、クラス内で広がっている言葉だった。

 さあ、こういう「決め言」が出てしまった。
 もうこれ以外のことを書いてはダメだ。ダメったらダメなのだ。

 そう、案の定作文に書かれた意見には、「今風の唄を歌うようにしてもいいのではないか」というものが大半、いや俺以外ほぼ全員だった(笑)。
 あ、ちなみに僕は違う意見を書きましたよ。つうてもちょっと違う程度で、あまりはみ出さない程度にやんわり書いたものだけど。
 なんで僕だけみんなと合わさないものを書いたのかというと、当時僕は作文のうまい奴で通ってたので多少違うことを書いても誰にも否定的な意見をもらう立場じゃない安心感があったこと。
 そしてもうひとつは、なによりそういう「誰々が言ったからその通りに書け」というのが今もそうだけど大嫌いだということが大きいかな。

 でまあ、担任の先生もあまりにも同じ意見ばっかり(しかも今風の唄をっていう完全に的外れな意見)でうんざりしたけど、とにかくしょうもない反発はやめて歌いなさいというお説教をして、その場を終わらせた。

 結局この話は音楽の先生の熱心さに折れた、といえば聞こえはいいが、ようするに仕切ってる奴が歌わないことを飽きたから解決したのだけども。

 俺はこのとき思ったね。
 みんな偉そうに言うけど、結局みんな同じことをしないと気がすまないんだ。そしてはみ出さないようにということだけを考えていると。

 みんなはみ出さないように生きていやがるんだ。
 はみ出したものが、どうなるかを知っているから。

 そう、ここでは自分の意見なんか持ってはいけない。
 自分の意見を持つということは、死を意味するのだから。

 みんななにかあると「個性」という言葉を使いたがる。
 やれ「誰々は個性的」だとか「個性がないと就職がうまく行かない」とか、「個性を発揮しようぜ!」とか。

 しかし本当にみんな個性を重視してるだろうか?
 以前テレビのワイドショーを見ていたら、椎名林檎のことを話していた。
 そこで椎名林檎がどれほど同世代の女性に支持されてるかなどを、椎名林檎の言葉や、街角でインタビューした女性を通して紹介していたのだが、そのVTRを見て番組に出演している一人の女性タレント(名前忘れた)がこう言っていた。

 みんな椎名林檎のこと個性があるとか、自分の考えを持ってて素敵とかって言うけど、学校とかでそういう人がいたらいじめたりするんでしょう。
 実生活でも個性のある人を認めたりしないのに勝手だよね

 わかってるじゃねえか!!

 テレビを見ながら俺はそう叫んでいたのであった。
 そう、そうなんだ。みんなタレントや有名人の存在は認めやがるんだ。
 でも、自分の周りにいる人間で少しでも他人と違うモノを持つ者は非難する。
 個性・個性と、なにかあるたびに言っているくせに、いざその個性を持つ者を目にすると非難する。
 非難し、同じ感覚を持つ者が固まり、自分たちの理解できない感覚を壊そうとする。
 同じ感覚を持つ者以外は、すべて排除しようとする。
 「個性」という言葉をやたら使っているのに。

 「個性」というのは人それぞれ違っているからこそ「個性」なんだろう?
 それを否定するということは、「自分には個性ないんですわ。わはははは」と言ってるわけで、それが一番カッコ悪いってなぜ気づかないのかなあ?

 椎名林檎のような有名人だとその「個性」を称え、目の前にいるものの「個性」は無視する。
 自分自身が一番「個性」がない、ただの凡人だということも知らずに。
 そしてその「凡人」の部分を、一番否定するくせに。

 最近iMacの影響か、同じ商品でも色の違うバリエーションを増やすようになった。
 これは「他の人とは少し違ったものを持っていたい」という感覚であろう。
 じゃあその感覚を、現実に生きる人間にも向けるべきではないだろうか。
 物や一生自分には関係ない有名人よりも、身近な存在こそが一番大切なのだから。



個性が一番大切だと言われているのに、全然ねえ奴ばっかがいばってるんだから、やんなっちゃうよね~。

2001/04/08
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